原発通信 187号2012/04/09発行
「げんぱつ?YES/NOパレード」が今週土曜日(14日)にあります! 「原発」都民投票条例制定を求めるデモ 新宿:大久保公園 13時30分集合です。中央公園までデモ。 (本通信最後に詳細) *ぜひ参加していきましょう! 「テストに不合格なものを商品化することを私は許さない」、こんなCMがあったこと覚えていますか こんなコマーシャル(ネスカフェのCMです)が流れたこと覚えていますか。それからどのくらいたったでしょうか。その間、「バブル経済」と呼ばれる浮かれた時代があり、なんだか知らないけれど、単価の安いところはないかという低賃金で働かせるところ探しの「グローバル化社会」、いろんなことがありました。しかし、どのくらいの年月がたったのでしょうか。今は、「何を寝ぼけたこと言っているんだ」と一蹴されてしまう時代になってしまいました。前にも書きましたが、IT企業など典型です。「走りながら考える」が「常識」になってしまった感です。 原発再稼働です。不合格だろうがなんだろうが関係ない。「再稼働ありき」というとんでもない時代になってしまいました。テストなどという手間暇がかかることをしていたら「競争」においていかれる。不合格かどうかなどはどうでもいいのだ、と野田は言っているのです。その目くらましか、「消費税値上げ」です。ここはしっかりと見据えなければなりません。 カラ手形連発、原子力マフィア御用達学者に続き、民主党野田政権も。
「同意不要論」に続いて、理解したかどうかは、俺が決めること、だと。
大飯原発再稼働へ向け、野田政権、全力です。 原発再稼働を企む野田政権、昨夜(6日)も野田、枝野、藤村とその横に仙谷がいました。どう恫喝されているのか、はたまた権力を手放したくないためなのか、いずれにしてもはっきりしていることは、心配しているのは、「生活者」のことではなく御身だけだということです。仙谷も地に堕ちたものです。「地元」へ説明・要請に行き、「理解が得られた」かどうかは、向こうが決めることではない、俺が決めること(政治判断)というのですから、もう、何をか言わんの世界です。 と、ここまで書いたのは、先週の土曜日でした。今朝(4月9日)、NHKTVニュースを見ていたら北朝鮮が、発射準備しているという「人工衛星打ち上げ用ロケット」の件で、西側報道陣にそのロケットを公開したというニュースを流していました。そして、例のふくよかな女性アナウンサーの自信たっぷりな口調で話す場面を見ていて、あれ? と思ったのです。野田政権と同じじゃないと。 何かというと、北朝鮮、要は、米中露も見せない発射台の「ロケット」をわが方はキムジョンウンのお陰で見せている。見せたのだから西側は「理解」したのだというのです。まあ、編集で前後がどうなっているのか、また朝鮮語わかりませんので、本当かどうか確かめることはできませんが、テロップの限りでは、論法としては同じです。「見せた」=「説明した」、だから「理解」=「同意」したと。いや、もっと、ある意味野田政権の方が悪質です。「同意」など必要としていないというのですから。 大飯原発:地元の同意は条件にせず…再稼働で官房長官 毎日新聞 2012年04月05日 20時46分(最終更新 04月05日 20時53分) 【藤村長官は会見で「地元の理解」の意味について「政府の立場をしっかり説明する姿勢を示したものだ」と指摘。政府が地元に安全性などを十分に説明すれば、地元からの賛成表明がなくても再稼働が可能との解釈も成り立つ】と言ったそうです。 枝野、「政治的な責任は間違いなく、この4人が負う」と大見得 <大飯原発>再稼働、来週にも要請…判断基準決定 閣僚会合 【原発で重大事故が起きた場合について問われ、枝野氏は「政治的な責任は間違いなく、この4人が負う」と述べた】と勝手なことを言ったそうですが、「この4人」がどのように責任を取るのでしょうか。全財産を投げ出す? 全然足らないでしょう。大時代的に「腹を切る」? やめてください、そんなこと言ったら、日本はまだサムライの国、ゲイシャ・フジヤマだと笑いものだし、あなた方が腹切って死んだとて、何の役にも立ちません。そもそも、政権からずり落ちたら、どうするんですか? 昔、自民党の大野伴睦が言いました。「猿は木から落ちても猿だが、議員は選挙で落ちたらただの人」と。次期選挙で落選かと週刊誌に書かれているような人たちがどう責任を取ることができるかということです。 だいたい、安全・保安院が策定した30項目の安全対策の具体的な実施計画ですが、できていないものは、「計画だけ」で良いとは常軌を逸しています(冒頭のCM を見よ)。前にも書きましたが、出来の悪い学生が勉強もせず(仕事もしないで)試験にヤマをはって、見事に外れた無能の集団=安全・保安院と、電力会社=忘れ物が多い小学生が先生に叱られて、「ハ〜イ、これから忘れ物しないようにします」と言っているようなものをです。 あまつさえ、福井とおおい町には「オレ(枝野)が行くが、何か、俺のところも地元だと最近騒いでいる滋賀や、大阪、京都などが説明に来いと言ったら、文句言われるだけのところに俺は行かないよ」と。代わりに「しかるべき人間に説明させる」と、とぼけるのですから、もうこの時点で「責任」など負っていません。 枝野、「リスクと向き合うことを避けた安全神話から決別する」と言ったそうですが、そのリスクとは自分たちの利害のこととしか思えません。 動かすことが先決、その理屈付けを考えろ! クローズアップ2012:福井・大飯原発、来週にも要請 再稼働ありき、新基準 野田首相ら、どうも今現在稼働している唯一の泊原発3号機が定期検査に入る来月5日までに、再稼働させるつもりのようです。 前号でも書きましたが、「防波堤のかさ上げ」などできていなくても、「近いうちにやりますよ」という「実施計画で達成時期などを示せばよい」というのですから。しかし、記事によると、【実施計画の妥当性を判断する指標は示されていない。実施計画を審査する保安院の幹部は「可否を判断する線引きがなく、チェックは難しい」と嘆く】というのですから、“?”マークがいくつもついてしまいます。 【井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)は「すぐできるものをつまみ食いしたのは、再稼働を急ぎたいからに他ならない」と批判】しているとのことですが、当然です。 これではそうでしょう、再稼働してもらわないとね、時岡町長さん <大飯原発>関連工事 おおい町長が役員の会社が大量受注 【福井県おおい町の時岡忍町長(74)が取締役を務める金属加工会社「日新工機」(同町)が10年までの6年間に関電発注の原発関連工事を少なくとも65件、計4億4800万円受注】【関電から直接受注した主な工事は、大飯原発2号機屋内外昇降設備他修繕工事1030万円(08年)や3、4号機ETA排水処理設備点検工事3610万円(10年)など】とのこと。これでは、何が何でも再稼働してもらわないとです。前号でも書きましたが、福井県原子力安全専門委員会はじめ、どこもかしこも原発マネーまみれです。 <大飯原発>安全性向上での「工程表」を要求…枝野経産相 安全性向上のための実施計画、枝野は「すでに関電で作り始めている」として長い時間はかからないとの見通しを示したと言いますが、電力会社の言うことだけは、確認もせず聞く人です。電力不足で杯所の原発は再稼働を認めないと言っていますが、そもそも、電力が不足しているか、どうかについてもきちんとしたデータを電力会社各社は出していまいと言います。何を持って、不足・足りていると判断するのでしょうか。そういうところに大臣としての権力を発揮してもらいたいものです。 うるさいから、とりあえず、期日ぐらいは入れとくか 免震事務棟、1年前倒し=大飯原発再稼働で「工程表」―関電 【工程表は、災害発生時に現場の対策拠点となる免震事務棟の工事完了時期を2015年度と、これまでより1年前倒しした。「未定」としてきた非常用発電機などの設置時期も、「15年度」と明確化した】。 さすがに、期日ぐらい入れておかないとまずいと思ったからでしょう。 大飯原発:週明け「実施計画」提出…関西電力 毎日新聞 2012年04月07日 02時34分(最終更新 04月07日 03時26分) 【中長期的に取り組む課題についてのスケジュールが明記される。具体的には、防波堤のかさ上げのほか、12〜14年度に送電網の多重化を含む外部電源強化を実施する▽事故対応の最前線となる免震事務棟を16年度中に運用開始する──などの対策】ということですが、要は、当たり前ですが今の段階ではできていないということ。あげられていることは、「ゆっくりやればいいや」というものではなく、福島は外部電力がアウトになり、免震重要棟があったから、何とか持ちこたえることができた(できている)という「重要な」ものです。それが計画でいいとは! 東電の依願退職者急増、先月100人超 TBSの方が、もう削除されていましたので、下記を。 【2011年度に東京電力を依願退職した社員の数は460人と、例年のおよそ3.5倍に上っている】とのことです。将来に希望が見えない、家族がいじめられているということのようです。このご時世で、退職しても暮らせるだけのものがあるか、転職先があるかどちらかなのでしょうか。貰えるものは貰えるうちにという心理が働くのは「当然」なのでしょうが。 日本商工会議所も早く動かせと 毎日新聞4月6日付 5日の定例記者会見で、日本商工会議所の岡田正会頭、大飯原発再稼働について「政府はぜひゴーサインを出してほしい」と言ったそうです。かつ、再稼働する原発が増えることは「非常に望ましい」とも言ったそうです。 保安院、東電を厳重注意 毎日新聞4月6日付 先の12トンものストロンチウムなどが含まれる「汚染水」を垂れ流した件で、厳重注意したとのこと。 過去15年間の最大値のそれぞれ18倍、4倍のストロンチウム90を確認 福島第1原発事故 浜通りと中通りで、ストロンチウム沈着量の増加を確認 「浜通りと中通りでストロンチウム90の沈着量の増加が確認され、福島第1原発事故により、半径20キロの警戒区域を越えて広範囲に飛び散ったこと」を福島県が確認したとのこと。「浜通りや中通りの36地点中34地点は05年度の前回調査に比べ、減衰を考慮して計算すると平均約4割増えていた。残り2地点は原発に最も近い大熊町と双葉町の2カ所で、過去15年間の最大値のそれぞれ18倍、4倍」といいます。 ▼寄せられた情報 原子力独裁者たちが断末魔の叫びを上げる日がやってくる | カレイドスコープ 3月22日、参議院予算委員会・公聴会 元駐スイス大使村田光平氏への質疑内容書き出し。 4号機が本当に危険であること。日本は福島が世界の問題になっているということを認識していない。原発村の論理はまかり通らない。地震原因説がほぼ確定(英「ネイチャー」誌)なかで、それへの対策のないなかで再稼働など絶対にありえない、など。 4/14(土) 「げんぱつ?YES/NOパレード」 ◇タイムスケジュール◇ | ||