原発通信 262号2012/07/21発行
原発再稼働許すな! 7.20首相官邸前抗議 ▶雨の中、万余の市民が首相官邸・国会・永田町・霞が関一帯を包囲!! ![]() ![]() ▼今後の予定 ![]() 熱中症に注意のため、飲み物、帽子等忘れずに! 不都合な事実は見ないことに。 ▶<線量ネット調査>福島県反対で導入見送り 「不安あおる」 【東京電力福島第1原発事故を受け、独立行政法人・放射線医学総合研究所(放医研)が福島県民向けにインターネットを通じて被ばく線量を推計できるシステムを開発したにもかかわらず、県側が「不安をあおる」と反対し、導入が見送られていたことが分かった】 で、マスコミに報道されると、 県医師会幹部、【使い方の議論が足りなかった」と】 と、例によって、急に「健忘症」に。 こんなこと、なにも福島だけに限りません。私の住んでいる街でも、要は不安をあおるということからなのでしょう、線量は計らず、都や国の発表は正しいといわんばかりの姿勢です。「いやなことは見たくない、知りたくない、見ないことにする、聞かないことにする」という現実からの逃避行動として表れているのです。 ▶線量ネット調査:「住民配慮を」福島県側、放医研批判 【非公開の会議で交わされた議論では、福島県側の幹部らが、ネット調査を提案した放射線医学総合研究所(放医研)側に激しい言葉をぶつける場面】 そして、またしても、彼の名前が出てきます。この会議の進行役、この会議の2カ月後に県立医大副学長に就任する山下俊一・長崎大教授が務めたとのことです。 ▶原子力規制委員長に田中氏…しがらみない実務派 いずれにしても原子力マフィアの一員です。 【政府は19日、9月に発足する新たな原子力規制組織「原子力規制委員会」について、委員長を含む委員5人の人事案を固めた】 ▶<原子力規制委>委員長に田中氏 放射線物理の専門家 【政府は来週にも提示したい考えだが、野党からは委員の一部差し替えを求める声も出ている】 ところが、 ▶原子力規制委員の人事案、自民反発で提示見送り 【自民党が反発したため、政府は提示を見送った。自民党参院幹部は20日午前、「事前報道されたてんまつを政府から聴取する。政府案をこのまま受け入れることはできない」と記者団に語った】 なぜこんなことが起きているかと思ったら、 ▶原子力規制委は除外 事前報道なら国会人事不同意 【人事案が事前に報道された場合は政府の国会提示を認めないとする「ルール」】 自分でつくったルールに翻弄されているということのようです。 ▶<福島第1原発>4号機 未使用の核燃料2本を取り出し 【松本純一原子力・立地本部長代理は「燃料は黒色のカバーで覆われている。作業員の目視では、腐食やへこみなどの損傷はなかった」と】 事実なら、とりあえずはよかったです。でもまだまだ、大問題が山積しています。 ▶原発聴取会 業者任せ 開催回数や定員縮小 運営、分析も外注 コストをかけずに最大の利益を上げるという市場原理からみれば、当たり前の話です。 【細野豪志原発事故担当相は「(参加者が書く)アンケートをすべて読み、思いを受け止める」と話していたが、アンケートの集計や分析は博報堂任せ】 ならば、官邸前で毎週「再稼働反対」を訴えている人たちをはじめ全国で抗議している人たちの「思い」は? ▶福島第1原発事故 東電免責訴訟 免責認めぬ政府判断は適法──東京地裁判決 【国が東電を「免責」しなかったことの是非が争われた訴訟で、東京地裁(村上正敏裁判長)は19日、適法とする判決を言い渡した】 当然です。 【原告は東電の株式を持つ弁護士。「国が原賠法の適用を誤り免責しなかったため株価が下落し損害を受けた」として150万円の国家賠償を求めた】 何が起ころうと、カネ、カネということ。 ▶福島第1原発事故 東電「事故報告、検証」 執行役「社内にチーム」 【東京電力の石崎芳行常務執行役は19日、福島県二本松市で、先月20日に公表した福島第1原発事故の社内調査委員会の最終報告書について、国会や民間による事故調査と食い違っている部分について検証する考えを明らかにした。近く公表される政府の事故調査・検証委員会の報告が出次第、社内に調査チームをつくる方針という。 同市に避難している浪江町の馬場有(たもつ)町長に説明、その後、報道陣の取材に答えた。石崎常務執行役は「(国会事故調の報告などと)違うところがあるのはなぜか、調査が必要だろうという認識。間違ったところがあれば直さなくてはいけない」と説明。対象は「最終報告書の全般」とした】 要は、デタラメでしたということを「認め」(?)、調べてみますということ。しかしその実効性・実行性にはいくつもの?が付きます。 ▶発信箱:原発事故は文化のせい?=福本容子(論説室) 【でも、国の公式な文書が外国語になったら、原文にない文章が続々登場、なんていうのは普通聞かない】 本通信(255号)でも紹介した米ブルームバーグの社説でいわれている通りです。しかし、黒川委員長、人を馬鹿にしていませんか。こうして、下々のことを見ているということの証明です。 「原発依存度を決めた後でも遅くない。原発のごみの後始末」?? ▶記者の目:使用済み核燃料の処理問題=阿部周一 【政府は「トイレのないマンション」とやゆされて久しい日本の原発政策の問題をまた先送りするのか。福島の事故後、国民の目は政策決定過程に注がれている。原発依存度を決めた後でも遅くない。原発のごみの後始末について、真に「国民的」と言える議論を始めるべきだ】 と、言っているのですが、この人、科学部の記者ということですが、本当に勉強しているのでしょうか。 【「トイレのないマンション」とやゆされて久しい日本の原発政策の問題】といいますが、これ何も日本特有の問題ではないのです。何も黒川委員長のまねしなくてもいいのです。このことが原発はじめ、核問題の最重要点なのです。だから、表に出したくない問題なのです。 【原発依存度を決めた後でも遅くない。原発のごみの後始末について】考えようなどと、寝ぼけたことを言っているのですが、その間にも使用済み核燃料、その他放射能汚染されたものが大量に出されるということが問題なのです。後始末を考えてからしなければならないのが核なのですが、そんなこと考えていたら原子力など扱えなくなってしまうから、知らん顔して進めてきたというのが明らかになったのです。「遅くない」等とは言えません。こういう、足して二で割るような一見わかったようなふりの論法、もうやめにした方がいいです。学級会での議論のような展開、ダメなのです。 ▶山口知事選:オスプレイ保守王国直撃 上関原発是非も争点 【米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの搬入問題が、29日投開票の山口県知事選を直撃している。米軍岩国基地(山口県岩国市)への搬入が23日に予定され、選挙戦と重なるからだ。すでに中国電力(広島市)の上関(かみのせき)原発計画の是非も主要争点となっており、二つの国政テーマが選挙戦で問われる構図。「保守王国」山口で、政権与党の民主党は候補擁立を見送り、推薦候補を抱える自民党が防戦に追われている】 飯田哲也さん、がんばってもらいたいです。 ▶川内原発:再稼働、向原氏が申し入れ書 「20万の声、謙虚に」/鹿児島 【「原発のない鹿児島をつくる会」の向原祥隆(むこはらよしたか)代表が18日、県庁を訪れ、川内原発再稼働などに関する伊藤祐一郎知事宛ての申し入れ書を提出した。「知事選で20万を超す人が脱原発・反原発の意思表示をしたことを謙虚に受け止めること」など6項目を求めた】 ▼原子力ムラ 今日の「No problem!」 ▶原子力安全協定:締結問題 市長会で不満の声噴出「対応が遅すぎる」/佐賀 【報告を聞いた市長らは、今なお正式な返答がないことに対し「誠意が見られない」などと一斉に不満を表明。会合終了後、塚部芳和・伊万里市長は「市町の中に温度差はあるかもしれないが、一義的にはまず市長会に返答すべきだ」と】 ▶県議会原子力安全対策等特別委:参考人や質疑審議手順で合意──理事会/佐賀 ▶島根原発:オフサイトセンターの出雲市移転、市長が知事に要望/島根 【溝口知事は、国が原発立地県の意向を聞きながら移転を検討しているとした上で「現行のセンターがすぐ駄目になるわけではない。放射能を遮断し、そこで指揮を執れるような態勢にする。それができなくなったら移転する」と説明】 ▶東電病院売却へ、社員・家族・OBだけが利用 【東電の経営状況を調べた政府の第三者委員会によると、同病院の簿価は28億円で、時価では86億円という】 ▼寄せられた情報 ▶7.16さよなら原発10万人集会で一時マイクジャックされる珍事 7/16の10万人集会ではメイン会場の演壇が、正体不明のモヒカン頭の女性に一時マイクジャックされるという珍事がありました。YouTube にもそのシーンの一部が記録されています。司会をしていた神田香織さんも憤然の表情。反原発運動が広範に広がると、売名目当ての介入者も増えてくると思います。「集会防衛」ということも、これからはしっかりと考えていかないといけないですね。 | ||